バベって来ました

ゆえです。
ゴールデンウィーク中のことになりますが、東京都美術館で開催中の「バベル展」に行ってきました。
ブリューゲルでボスなフランドル絵画の展覧会です。

控えめに言って、大変おもしろかった!
実はわたくしめ、大学生のときに1年間だけ「西洋美術史」なる名目の実質「フランドル絵画の歴史」を選択していたことがございまして、錆びついたその頃の知識を脳内の引き出しから一生懸命引っ張り出して、じっくりゆっくり眺めてまいりました。





学生時代のこの授業の影響で、わたくし、ヒエロニムス・ボスが好きでして。
三年前にスペインに旅行した際は、滞在時間三時間なマドリードのほとんどをプラド美術館で過ごし、舐めるように『快楽の園』を堪能した、という過去がございます。
あの奇想天外で不気味で気持ち悪い、怪物の数々!
日本の妖怪を見慣れているとそうでもないかと思われるかもしれませんが、多神教的な世界観ではなく、キリスト教的な世界観の中であの妖怪たちが生まれてきたことを考えると、ちょっと不思議な気がします。懐かしの授業では、キリスト教的な「終末思想」とリンクしているのだ、と言っていたかなぁ。
……なんで、終末思想が流行ったのかはちょっと失念してしまいましたが、この時期フランドル地方は「毛織物産業」で大変栄え、裕福な商人が多かったために、絵画にお金を回すことができた……と言った事情で、たくさんのフランドル絵画が生まれたのだ、という話は覚えています。
こういう事情、面白いですよね。

さて、バベルの塔を書いたブリューゲルは、そんなボスの「後継者」と当時の人びとに認識されていた画家だそうで。
もちろん、血がつながっているわけではなく、「あの画風の正統な後継者」的な? そういう、ポジションだったようです。
なんでもあの頃は、ボス・ブームのリバイバル期で、猫も杓子もボス風、というぐらい、たくさんの画家がああいったものを描いた時代だったのだとか。

さて、そんなボス&ブリューゲル。
ブリューゲルの「バベルの塔」や版画がたくさん来ているのは知っていたのですが、実はボスの「放浪者」と「聖クリストフォロス」が来ているのです! ……実はわたくし、それを把握しておりませんで。展覧会の入り口で内心、「おおっ」と声を上げてしまいました。
ボスは現存する作品がとっても少ない画家なので、見るのがけっこう、大変なのです。今回は、所蔵する美術館の建て替えに合わせて貸し出されたのだとか。貴重な機会ですので、気になる方はぜひ、見に出かけていただければと思います。

もちろん、メインを張る「バベルの塔」も、大変色々な視点から見ることができて、とても楽しかった!
3倍サイズの復元画や、大友克洋氏による「バベルの塔の内側イメージ図」、そして私の一番のおすすめは、「バベルの塔の3Dモデルムービー」!
まるでブリューゲルのバベルの塔が、現存する建築物かのように迫ってきて、しかも細部がそれらしげにアニメーションしているんです。ワクワクとドキドキが止まりませんでした。もし現存したら、東京タワーより大きいんですってよ。(スカイツリーよりは小さいみたいだけど……)

こんな感じで大変楽しい展覧会でした。
行くの迷っている方、おすすめですよ!







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